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人型ロボットの進化と最新動向

レンテックインサイト編集部

本記事では、人型ロボットのこれまでの進化と最新動向をご紹介します。

テスラモーターズが2021年8月に開発計画を発表したことで、人型ロボットに注目が集まりました。人々の長年の夢であった人型ロボットのいる未来が着実に近づいていることが感じられ、同社に限らず今後の開発動向に期待が寄せられています。

人型ロボットの歴史

人型ロボットは人間の姿を真似たロボットであり、ヒューマノイドロボットとも呼ばれます。アニメや漫画のようなフィクションの世界によく登場するため、ロボットと聞くとまず人型ロボットをイメージする人は多いでしょう。

最初の人型ロボットは1928年にアメリカ・イギリス・日本でそれぞれ作られました。当時のロボットは鋼鉄製で重さが100キロ以上あり、非常に巨大なものだったそうです。その後も人型ロボットの開発は行われていましたが、エンターテインメントの要素が強く、しばらくの間は実用的なロボットが登場することはありませんでした。

複雑な構造の人型ロボットを動かすためには高度な制御技術が必要であり、技術的なハードルが極めて高いという特徴があります。そのように実現が難しいにも関わらず、実用性の観点から考えるとロボットが人型であるべき理由が少なかったため、アーム型の産業ロボットなどが先に普及することになりました。

20世紀後半から21世紀になると、ホンダが開発したASIMO(アシモ)のように人型ロボットがたびたび注目を集めるようになります。この頃の人型ロボットは自由に歩いたり、簡単なコミュニケーションが取れるようになったりしてきましたが、まだまだ一つ一つの動作が遅くて実用的ではなく、主にプロモーションの目的で開発されていました。

しかし、2014年にソフトバンクのPepper(ペッパー)が登場して以降、コミュニケーション型のサービスロボットとして人型ロボットが実用化される時代に変わりました。商業ビルの受付や店舗の入り口で人型ロボットを見る機会が格段に増えており、ロボット社会の到来が感じられるようになっています。

人型ロボットに期待されている用途

2021年現在は、ロボット技術の発達によって人型ロボットを実用化しやすくなりました。その結果、人型ロボットが適していると期待される用途も増えています。

人型ロボットの代表的な用途が、人間とのコミュニケーションです。人間に近いシルエットをしている人型ロボットには親しみやすさや安心感を得やすいため、人間とのコミュニケーションが多い用途においては人型ロボットが適しています。現在は商業ビルの受付や店舗での案内といった限られた用途で人型ロボットが活躍していますが、今後は高齢者の介護や一緒に働く労働力として幅広く活躍することが期待されています。

もう一つの用途が、人間に代わって危険な作業を担うことです。例えば、災害現場のように人間が立ち入ることが難しい場所に人型ロボットを派遣し、現地調査や救助活動を行うことが検討されています。他のロボットでも同じ役割を担うことはできますが、人間向けに設計された階段やはしごなどの設備を使って移動できたり、人間と同じ機器や乗り物をそのまま使えたりする点が人型ロボットのメリットです。災害現場以外にも人間にとって危険な環境は数多くあるため、そういった環境での作業を人型ロボットに担ってもらうことが期待されています。

人型ロボットの最新動向

人型ロボットはその構造上制御が難しく、人間と同じ体格で同じ動きができるロボットを作るのは難しいと考えられていました。そのため、2021年現在では高度な運動能力を必要としないコミュニケーションロボットとして人型ロボットの実用化が進んでいます。しかし、最近では高度な運動能力を実現したロボットが登場しており、人間の代わりに作業を担う未来が現実味を帯びています。

例えば、ボストン・ダイナミクスが開発した人型ロボットAtlas(アトラス)は高度な運動能力を備えており、二足歩行で雪の上を歩いたり、ジャンプや後方宙返りなどのパルクールと呼ばれるアクロバティックな動きを披露したりしています。まだ研究開発用のロボットという位置づけではありますが、建築、物流、警備といった業界から注目を集めています。

テスラモーターズが2021年8月に開発計画を発表した人型ロボットは、より実際の人間に近い見た目と能力を実現することが目指されており、肉体労働で人の代わりを担うロボットになる見込みです。現在はまだコンセプト段階であるため、2022年に登場すると予告されたプロトタイプの開発動向が注目されています。

また、人間が遠隔操作する用途での人型ロボットも開発が進んでいます。コントローラーを装着したオペレーターが動くと、遠隔地にいる人型ロボットも同じ動きをするという技術です。ロボットが自ら考えて動くよりも遠隔操作の方が実現しやすいと考えられており、5Gで高速かつ低遅延な通信ができるようになった影響もあって実用化が近づいています。

人型ロボットの今後に期待が集まっている

人型ロボットは進化し続けており、社会のいたるところで活躍する未来が現実になりつつあります。人間と同じ動きができるロボットが登場すれば、自動化できることが増えて生活が豊かになることは間違いありません。人型ロボットの今後の開発動向に注目していきたいものです。

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