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物流自動化に役立つロボットが製造業で注目

レンテックインサイト編集部

物流業務の自動化に役立つロボットが、製造業で注目されています。従来は生産業務を自動化するためのロボット導入が目立っていましたが、近年ではあらゆる業務の効率化が求められるようになった結果、物流業務でもロボットが活躍するようになりました。

今回は、製造業の物流業務を自動化するのに役立つロボットの種類や最新動向などについて解説いたします。

製造業での物流業務とは

製造業で行われている物流業務は、次の5種類に大きく分けられています。

  • 積み込み/荷下ろし
  • 搬送
  • 保管
  • 仕分け
  • ピッキング

製造業にとっての物流業務は、加工や組立といった生産業務のように付加価値を生み出すものではなく、コストとして扱われるのが一般的です。そのため、自動化や省力化を図ることで物流業務にかかる人員を削減し、コストを抑えることが重要になります。

また、近年では労働者人口の減少に伴って人員確保が難しくなっており、付加価値を生まない物流業務に貴重な人員を割くよりも、より付加価値の高いクリエイティブな業務に人員を割くことを意識する会社が増えています。

そこで期待されているのが、物流業務を自動化できるロボットの活用です。以前から、物流業務全般を効率化するためにさまざまな機器が利用されていましたが、IT技術を活用したロボットが登場することで、より利便性が高くなっています。

物流業務の自動化に役立つロボットの種類

物流業務向けのロボットは、上述した積み込み/荷下ろし・搬送・保管・仕分け・ピッキングなどの業務内容に合わせて最適化されていることが多くなっています。

近年では、AIやビッグデータなどの技術を用いて無人稼働ができるロボットも登場しており、製造業での導入事例が増加しています。

ここでは、各業務でどのようなロボットが活用されているかを紹介していますので、自社の物流業務を自動化するのに役立ちそうかを考えていただければと思います。

積み込み/荷下ろし

積み込みや荷下ろしの際に無人で稼働できるフォークリフトが近年登場しています。

積み込みや荷下ろしでは昔からフォークリフトが活用されていましたが、あくまでも人が操作する必要がありました。

無人フォークリフトでは、物流現場に取り付けた反射板にレーザー光を反射させて現在地を把握し、移動ルートを判断するというレーザー誘導方式が主流です。レーザー誘導方式の無人フォークリフトは反射板を取り付けるだけで大規模な工事が必要ないため、導入がしやすいのが特徴です。

また、操作設定をアプリで簡単に行える機種もあり、ルートや作業内容の変更にも柔軟に対応できることから、自動化に役立っています。

搬送

搬送業務では人が台車で運んだり、コンベアで流す方法が主流でしたが、近年ではAGV(無人搬送車)と呼ばれるロボットが注目を集めています。

AGV自体は昔からありましたが、あらかじめ床面に磁気テープなどを引いてルートを設定し、決められたルートのみを動くタイプが一般的でした。現在では、事前のルート設定なしに自律走行するAI搭載型のAGVが登場しています。

AI搭載型のAGVには、レイアウトの自由度が高いことや人と協働して作業ができるといったメリットがあります。製造業では、多種少量生産に適した柔軟な生産ラインを構築するために役立つと期待されており、大手メーカーによる実証実験が行われた例もあります。

保管

倉庫で在庫を保管する場面では、自動倉庫が活用されることが増えてきました。自動倉庫は、エリアごとに何がいくつ保管されているのかをシステムで管理しており、自走式のロボットによって入出庫作業が行われます。

自動倉庫を導入すると、人が入出庫をする手間がなくなるため大幅な効率化が実現できます。そのほかにも、人が作業するスペースを考慮しなくてよいため収納効率が向上するというメリットもあり、工場内の限られたスペースを有効活用できるようになります。

仕分け

仕分け業務を自動化する手段としては、ロボットを活用したソーターシステムが挙げられます。仕分けをいまだに人の手で仕分けを行っている企業は多く、物量が多い場合はそれだけ多くの人員が必要なため、非効率な業務となっています。

ソーターシステムは、カメラやバーコードでモノを識別してロボットに指示を出し、仕分けを自動で行う仕組みです。

ソーターシステムを利用することで、仕分けに必要だった人員を削減することができる以外にも、誤出荷などのヒューマンエラーを削減できるというメリットもあります。

ピッキング

近年、ピッキングロボットを活用して効率化する事例が出てきています。

出荷する製品を保管場所から取り出し、集めてくる業務がピッキングです。サイズや形、重さなどが製品によって異なるため、人の手で行わざるを得ないと考えられていました。

2021年現在では、ピッキングロボットができる業務はまだまだ限られており、製品が入っている棚ごと梱包作業者の手元に持ってくるところまでになっています。人が製品を探して歩き回らなくてよいため、それだけでも大幅な省力化が実現できます。今後の展望として、棚から必要な製品だけを取り出して持ってくるところもロボットが担えるようにと開発が進められています。

ロボットの導入で物流業務も最適化ができる

今回は、積み込み/荷下ろし・搬送・保管・仕分け・ピッキングといった製造業の物流業務を自動化するために役立つロボットについて紹介しました。

ロボットを導入するとなると生産業務の自動化に注目しがちですが、物流業務を自動化するのも重要なことです。付加価値を生まない物流業務をできる限り自動化することで、人がより付加価値の高い業務に集中できる環境を構築していくのがよいでしょう。

AIを搭載するといったロボット技術の進化に伴って、応用力があり使いやすいロボットも登場しています。ロボットは24時間365日稼働させることが可能であり、疲れて効率が下がることもありません。また、人が働けない過酷な環境下でも稼働できるため、場所を選ばずに活用できます。それらの面でも、ロボットを導入するメリットがあるといえるでしょう。

自社の物流業務に課題を感じている場合は、導入を検討していただければと思います。

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