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「CPQ」が何の略かわかりますか? メリットから導入方法まで押さえよう

レンテックインサイト編集部

みなさんは、「CPQ」が何の略かご存じですか?
DX推進がトレンドとなるにつれて徐々に知られてきてはいるものの、まだ国内市場が完成したとはいえず、親和性の高い製造業界でも十分に広まってはいません。
そこで本記事では、CPQの意味を基礎から解説。CPQの三つのメリットや導入にあたって押さえておきたいポイントについても言及します。

CPQとは、「Configure(製品構成)」「Price(価格)」「Quote(見積もり)」の頭文字

CPQとは「Configure(製品構成)」「Price(価格)」「Quote(見積もり)」の頭文字で、製品の発注を受け、ルールに従って正確な価格を提示し、提案書・見積書・契約書などを作成・管理するまでの流れをサポートするためのITツールのことを「CPQ」といいます。

ウェブサイトや紙の資料、営業担当者の口頭説明といった情報源で製品仕様を提示。営業担当者を窓口に技術者の意見も交えながら要求仕様とのすり合わせなどを進め、見積書、契約書などを作成。そこから部品調達や生産計画へ……

このように、製造を開始するまでのやり取りに数週間からときには数カ月といった多大な期間を要してはいませんか? 長年「KKD(勘・経験・度胸)」が必要といわれてきた見積もり作業。社長やベテラン社員にしかノウハウがなく、受注のボトルネックとなってしまっているという声も少なくありません。

CPQの価値は、このように属人化し、また少量多品種生産が求められるにつれて煩雑化していた仕様決定、見積もりまでのプロセスを大幅に効率化・自動化してくれることにあります。

そのコアとなるのが顧客要求と仕様の結びつきをルール化したコンフィギュレーションです。自動車や保険商品を購入する際の、車種やプラン内容、オプションを選択する画面をイメージしてください。このように顧客の要求に対して適切な要件を体系的に選択できる状態がCPQにおける目標となります。
製造業CPQでは工場側の社員が提案に際して活用することも多いですが、製品仕様と価格規定を整理し、シームレスに見積もりまで進める仕組みを構築するという概念は変わりません。

3項目で分析する、CPQのメリット

ここで、CPQのメリットについてより体系的にご説明します。

見積もりまでのリードタイムが大幅に短縮できる

煩雑な事務作業をITソリューションで体系化・自動化できるのがCPQの肝です。これまで経験豊富なベテラン社員しかできなかった見積もりが誰でも行えるようになることで大幅な効率化につながります。最近のCPQツールでは承認や提案書作成のフローまでシームレスに進める仕組みが構築されています。企業によってはリードタイムが半減したという声も報告されており、日々の作業で事務作業に多くの工数が割かれていることがわかります。製品の仕様確定と同時にBOM(部品表)データを流用するなど、情報を連携させられる機能も増えています。

マス・カスタマイゼーションの実現につながる

第4次産業革命の大目標の一つとして掲げられているマス・カスタマイゼーション。その実現においてCPQは欠かせない要素の一つとされています。マス・カスタマイゼーションの必要条件の一つが、ユーザーが過不足ない選択肢の中から要求仕様に従ったカスタマイズを行い、それに対し企業が迅速な対応を行うことです。CPQがそのために欠かせないツールであることはもとより、CPQ導入にあたって製品仕様を改めて定義しなおすこと自体がマス・カスタマイゼーションの実現につながります。特に対面での営業が難しくなったWithコロナ時代において、ウェブを介して顧客の細かい注文応えられるという点でCPQへの注目は高まっています。

見積もりスキルの資産化が行える

ベテラン社員の暗黙知(KKD)に頼った業務になってしまっている見積もり。団塊の世代の定年が始まって以降、技能継承は各地で課題とされてきましたが、作業にまつわる技能だけでなく、見積もりスキルの継承も見逃せません。
そこで、力を発揮するのがやはりITソリューションです。属人化した暗黙知を形式知化するために、CPQの導入は一役買ってくれます。また、Excel・Wordで作成された見積書には作成者の技能に依存してカスタマイズされやすく、作成者以外が扱う際のトラブルに対応しにくいという問題もありました。専用ツールとしてCPQを導入するメリットはそこでも発揮されます。

現代のCPQ活用で、重要なキーワード「連携」

CPQのポテンシャルを十分に引き出すために押さえておきたいのが、ほかのツールとの連携で発揮される効果です。例えばCRM(顧客管理)システムなどの営業システムとCPQの連携は定番です。CPQがオプションとして用意されているCRMも存在します。企業の会計・販売・製造・人事などすべての情報を統合管理するERPシステムとの連携も定番です。
また、3DCADと連携して入力された製品仕様をそのまま3Dモデル化できる製品もあります。モデルをそのまま提示することで、図面の読めないクライアントにも完成イメージを具体的に持ってもらいやすいという利点があります。
クラウドで構築できるソフトであれば、システム環境構築の手間や時間を心配する必要もありません。もちろん運用コストは発生するため、予算と照らし合わせてベストなツールを選ぶべきでしょう。

国内でも徐々に活用が進みつつあるCPQ

CPQの概念とメリット、活用のポイントについてまとめてご紹介しました。
モノづくりの起点となる営業とバックオフィス業務を連携させ、支援してくれるCPQ。コロナ禍でウェブという接点に注目が集まったこともあり、今後活用する企業は増加していくことが予想されます。
その先で実現したいマス・カスタマイゼーションやスキルの資産化などの目標も見据えて、今後ぜひ注目してみてください。

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