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ブルートフォース攻撃とは?手法や被害例、対策を詳しく解説

レンテックインサイト編集部

ブルートフォース攻撃とは?手法や被害例、対策を詳しく解説

近年、サイバー攻撃の手口は多様化しており、企業・個人を問わずセキュリティ対策の重要性が高まっています。ブルートフォース攻撃は、IDやパスワードを総当たりで試行し、不正にログインすることを狙う攻撃です。現在も多くのシステムが標的となっているため、適切な対策を講じることが求められています。

本記事では、ブルートフォース攻撃の仕組みや代表的な手法、想定される被害例、具体的な対策などを解説します。

ブルートフォース攻撃とは

ブルートフォース攻撃とは、IDやパスワードを総当たりで試行し、不正にログインしようとする攻撃手法のことです。攻撃者は自動化ツールを用いて大量の組み合わせを試し、認証突破を狙います。

ブルートフォース攻撃の手法

ブルートフォース攻撃の手法は、大きく「総当たり型攻撃」と「パスワードリスト型攻撃」の二つに分けられます。

総当たり型攻撃とは、考えられるすべてのIDとパスワードの組み合わせを順番に試す方法です。パスワードの桁数や文字種が多くなるほど、認証を突破するまでに時間がかかります。近年は入力失敗回数の制限やアカウントロック機能が導入されているため、単純な総当たり型攻撃は成功しにくくなっています。

一方、パスワードリスト型攻撃は、過去に流出したIDとパスワードやよく使われるパスワードの一覧を用いて試行する方法です。攻撃者にとっては試行回数を抑えつつ、高い成功率を狙えるメリットがあります。

リバースブルートフォース攻撃との違い

リバースブルートフォース攻撃とは、特定のパスワードを多数のアカウントに対して試す攻撃手法です。逆総当たり攻撃とも呼ばれ、推測されやすい脆弱なパスワードを利用しているユーザーをターゲットにします。ブルートフォース攻撃とは異なり、アカウントロックを回避しやすいのが特徴です。

ブルートフォース攻撃の被害例

ブルートフォース攻撃が成功すると、不正ログインを起点にさまざまな被害が発生する可能性があります。代表的な被害例は以下の5つです。

  • システムやWebサービスのアカウントが乗っ取られる
  • 個人情報や機密情報が漏洩する
  • Webサイトの内容を改ざんされる
  • マルウエアを拡散する
  • 金銭的な被害につながる

それぞれの内容を詳しく解説します。

システムやWebサービスのアカウントを乗っ取られる

攻撃者にログインを許してしまうと、アカウントを乗っ取られる恐れがあります。特に管理者権限を奪われた場合、設定変更やデータ削除などの深刻な被害につながりやすくなるでしょう。

個人情報や機密情報が漏洩する

不正にログインされたアカウントを通じて顧客情報や社内データへアクセスされると、個人情報や機密情報が外部へ流出する可能性があります。企業の信用低下や法的リスクに発展する可能性もあるため注意が必要です。

Webサイトの内容を改ざんされる

Webサイトの管理画面に侵入されると、Webサイトの内容を改ざんされる恐れがあります。例えば、偽情報の掲載やフィッシングサイトへの誘導などにより、訪問者が被害に遭うケースが挙げられます。企業の信用低下やブランドイメージの毀損にもつながるでしょう。

マルウエアを拡散する

マルウエアとは、コンピュータやシステムに被害を与える悪意あるプログラムの総称です。攻撃者は侵入したアカウントやWebサイトを悪用し、メールやSMSを介してマルウエアを拡散することがあります。

また、正規サイトに似せて偽装したWebページにマルウエアを埋め込み、訪問者を感染させるケースもあるので注意が必要です。

金銭的な被害につながる

ブルートフォース攻撃によってアカウントが乗っ取られると、口座やクレジットカード情報が不正利用され、金銭的被害が発生するケースもあります。不正送金や高額決済が行われることで、短時間で大きな損失が発生するでしょう。さらに、復旧対応や信用回復にも大きなコストがかかります。

ブルートフォース攻撃への対策

ブルートフォース攻撃を防ぐには、認証を強化し、不正アクセスを見逃さない仕組みを整える必要があります。代表的な対策は以下の5つです。

  • パスワードの設定ルールを厳密に定める
  • ワンタイムパスワードを活用する
  • 多要素認証を導入する
  • ログイン試行の回数を制限する
  • 不正アクセスを検知できるシステムを導入する

パスワードの設定ルールを厳密に定める

パスワードは文字数を増やすことが重要とされています。また推測されやすいパスワードが使われないようにシステムで禁止することも重要です。

従来重要とされてきた、複雑性(大文字・小文字・数字・記号を組み合わせた複雑なものを設定すること)、変更頻度(定期的にパスワードを変更すること)、秘密の質問(初めてのペットの名前は?)などは、NISTが2025年に発表したデジタルアイデンティティガイドライン(NIST SP 800-63B-4)では有効性が見直されています。

ワンタイムパスワードを活用する

ワンタイムパスワードとは、ログインのたびに発行される一度限り有効な認証コードのことです。ログイン時にこのコードを入力することで、不正ログインのリスクを大きく低減できます。パスワードが漏えいした場合でも、不正アクセスのリスクを抑えられるのがメリットです。

多要素認証を導入する

多要素認証とは、パスワードに加えて別の認証要素を組み合わせて本人確認を行う仕組みです。例えば、認証アプリによるコード入力や生体認証などを併用することで、第三者による不正ログインを防ぎやすくなります。

ログイン試行の回数を制限する

ログイン試行の回数を制限すれば、一定回数以上の失敗時にアカウントを一時的にロックできます。これにより、自動ツールによる総当たり型攻撃を防ぎやすくなるでしょう。

さらに、管理者へ通知を送る仕組みを併用すれば、不審なログイン試行を早期に把握できます。これにより、被害が拡大する前に迅速な対応を講じられます。

不正アクセスを検知できるシステムを導入する

不正アクセスを検知・防御できるセキュリティ製品を導入すれば、ブルートフォース攻撃の早期発見と被害拡大の防止につながります。代表的なシステムは、以下の三つです。

  • IDS(Intrusion Detection System:侵入検知システム)
  • IPS(Intrusion Prevention System:侵入防止システム)
  • WAF(Web Application Firewall:Webアプリケーションファイアウォール)

これらを組み合わせて運用することで、外部からの不審なアクセスを継続的に監視できます。さらに、ログを分析すれば攻撃の兆候を早期に把握でき、迅速な対応につなげられるでしょう。

ブルートフォース攻撃を防止して安全なシステム運用を実現しよう

今回は、ブルートフォース攻撃の仕組みや被害事例、対策について解説しました。ブルートフォース攻撃は、現在でも多くのシステムが標的となっています。基本的な認証対策を徹底し、監視体制を整えることで、セキュリティリスクを防止できるでしょう。

特にパスワード管理や多要素認証の導入は、ブルートフォース攻撃の被害を防ぐために有効な対策といえます。小さな対策を積み重ねて継続することで、重大なインシデントを防止できます。本記事でご紹介した内容を参考にして、自社のセキュリティ体制を見直していきましょう。

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