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企業ITを支えるインフラ管理とは? 基本とこれからのトレンドを解説

レンテックインサイト編集部

企業ITを支えるインフラ管理とは? 基本とこれからのトレンドを解説

企業が日々活用する業務アプリケーションやデータは、サーバーやネットワーク、クラウドサービスといったITインフラの上で動いています。普段は存在を意識されることは少ないものの、ひとたび障害が発生すれば業務そのものが継続できなくなるリスクがあります。

本記事では、事業の信頼性を裏側から支えるITインフラの管理について、その基本を押さえるとともに、最新のトレンドについても解説します。

ITインフラ管理の基本事項

ITインフラ管理の基本として、サーバーやネットワーク、クラウド基盤など、多様な構成要素から成るITインフラの特性を踏まえ、障害やセキュリティリスクに備えた継続的な管理が重要です。

ITインフラの構成要素

ITインフラとは、業務アプリケーションの動作を支える基盤の総称です。サーバー、PC、ネットワーク機器、ストレージといったハードウエアに加え、OSやミドルウエア、業務に欠かせない基盤ソフトウエアなどのソフトウエア層、さらにSaaSやIaaSなどのクラウドサービスも含みます。

これらは相互に依存して動作しており、一部が停止するだけでメール送信、ファイル共有、販売管理や経理システム、リモートワーク環境まで幅広い業務が影響を受ける可能性があります。企業にとってITインフラの安定稼働は、事業の信頼性そのものを支える存在といえます。

オンプレミスとクラウド

ITインフラの構築方法には、自社で機器を保有し管理するオンプレミス型と、クラウドサービスを利用する形態があります。オンプレミスは自社仕様に合わせた柔軟な構成や細かい制御が可能な一方、初期投資や保守運用の負担が大きくなります。クラウドは迅速に導入でき、必要に応じて拡張できる柔軟性が強みですが、サービス仕様に沿った設計や権限管理の厳格化が欠かせません。

現在では、基幹系はオンプレミスを維持しながら、グループウエアや情報共有はSaaSを利用する、複数クラウドとオンプレミスで稼働する社内ネットワークが併存するハイブリッド環境が一般的になっています。どのシステムがどの環境で動いているのか、どんな通信経路を経由しているのかといった「構成を正確に把握すること」が安定運用の前提です。

ITインフラに関するリスク

インフラが適切に管理されない場合、サーバー障害による業務停止やバックアップ不足によるデータ損失、古いOSの放置に起因するセキュリティリスクなど、多くの問題が事業の継続に影響を与えます。売上機会の損失だけでなく、顧客や従業員の信頼低下にもつながり、企業ブランドを毀損する恐れがあります。こうした事態を防ぐには、IT資産を正しく把握し、監視やバックアップを整備し、障害から素早く復旧できる手順を準備しておく必要があります。基本の管理を継続できる体制づくりこそが、インフラ管理の土台を形作ります。

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ITインフラ管理のトレンド

近年はクラウドを前提とした環境整備や、自動化による運用効率化、コストと環境への配慮、そしてセキュリティ強化の両立など、変化するビジネスに対応するための取り組みが進んでいます。

クラウド前提のインフラ設計

企業システムがクラウドやハイブリッド構成を前提にするようになり、従来のオンプレミス中心の設計では限界が見える場面が増えてきました。クラウド利用の拡大は、ネットワーク構成、権限管理、ログ管理、可用性の確保など、アーキテクチャ全体の見直しを伴います。複数のクラウドとオンプレミスが共存する環境では、それぞれを最適化するだけでなく、全体として無理なく連携できる再設計が欠かせません。既存の資産を棚卸しし、業務への影響を抑えながら段階的にクラウド移行やリプレイスを進めていくことが求められます。

自動化・標準化による運用効率化

インフラ運用の効率化に向け、AIによるログ分析や障害予兆検知を行うAIOpsの導入が進んでいます。監視や障害対応を自動化することで、担当者はより高度な判断に集中できるようになります。また、インフラを自前で構築するのではなく、標準化されたテンプレートを用いてインフラを利用できるようにする「プラットフォームエンジニアリング」も注目されています。Infrastructure as CodeやCI/CDの普及により、インフラの構成管理がコード化され、変更を迅速かつ安全に反映できる仕組みが整い始めています。

コスト・環境・セキュリティを両立するインフラ最適化

クラウド活用が拡大する中で、その利用コストの最適化は継続的な課題となっています。また、データセンターにおける電力消費削減や再生可能エネルギー活用など、環境への配慮も欠かせません。加えて、ゼロトラストやSASE(Secure Access Service Edge)といった新たなセキュリティモデルが企業のインフラ戦略に浸透し始めています。コスト削減だけを優先するのではなく、性能、安全性、環境配慮をバランスよく実現するインフラが求められる時代になっています。

基本とトレンドを踏まえた「変化に強い」インフラ管理へ

ITインフラは企業の事業活動を支える生命線であり、その重要性はクラウド利用の拡大とともに高まっています。基本的な管理の徹底に加え、クラウド化、自動化、セキュリティ強化、コストや環境への配慮といった最新のトレンドを取り入れ続けることが競争力向上につながります。すべてを内製で完結させる必要はなく、外部ソリューションやクラウドの特性を柔軟に活用しながら、限られたリソースでも持続可能なインフラ運用を目指すことが重要です。

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