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CNAPPとは?構成要素やメリット、導入する際のポイントを詳しく解説

レンテックインサイト編集部

CNAPPとは?構成要素やメリット、導入する際のポイントを詳しく解説

デジタル化が進む現代においては、クラウドサービスを活用して業務効率を高めたり、柔軟な働き方を実現したりする企業が増えています。一方で、クラウドの利用拡大に伴い、従来以上に強固なセキュリティ対策が求められるようになりました。こうした背景の中で注目されているのが「CNAPP(シーナップ)」です。

本記事では、CNAPPの概要や構成要素、メリットについて解説します。CNAPPを導入する際のポイントも解説しますので、最後までご覧ください。

CNAPPとは

CNAPP(Cloud Native Application Protection Platform)とは、クラウドネイティブ環境で動作するアプリケーションやワークロードを包括的に保護するためのセキュリティプラットフォーム、またはセキュリティの概念のことを指します。

従来のセキュリティ対策では、脆弱性診断やアクセス制御、ワークロードの保護など、目的に適したセキュリティツールを組み合わせて対策を講じていました。CNAPPは、これらを一つのプラットフォームに統合し、一元管理することで、セキュリティ運用をより効率化できます。

さらに、CNAPPはコンテナやKubernetesといった最新技術にも対応しているのも特徴です。マルチクラウドやハイブリッド環境などのセキュリティ対策にも適しています。

CNAPPの必要性

企業のクラウド活用が進む中で、セキュリティに関する課題も複雑化しています。例えば、下記のような課題が挙げられるでしょう。

  • 設定ミスや権限の過剰付与
  • 複数クラウドにまたがるセキュリティの見落とし
  • 開発スピードにセキュリティ対策が追いつかない

これらに対して個別のセキュリティツールで対応すると、管理が煩雑になって人的ミスや対応漏れにつながりやすくなります。CNAPPを導入すれば、一つのプラットフォーム上でクラウド環境全体のセキュリティを一元管理できます。これにより運用負荷の軽減とセキュリティ強化を同時に実現することが可能です。

CNAPPの構成要素

CNAPPは複数の要素で構成されています。代表的な構成要素は下記の5つです。

  • CSPM(Cloud Security Posture Management)
  • CWPP(Cloud Workload Protection Platform)
  • CIEM(Cloud Infrastructure Entitlement Management)
  • IaC(Infrastructure as Code)
  • IAM(Identity and Access Management)

それぞれの特徴を見ていきましょう。

CSPM

CSPM(Cloud Security Posture Management)は、クラウド環境における設定ミスやセキュリティポリシーの逸脱を検出・修正する機能です。クラウド環境のセキュリティを管理し、企業のセキュリティ体制を可視化・最適化する役割を担います。

CWPP

CWPP(Cloud Workload Protection Platform)は、仮想マシンやコンテナなどを保護する機能です。リアルタイムでの脆弱性スキャンやマルウエア検出、実行中のプロセス監視などを通じてアプリケーションの安全性を確保します。

CIEM

CIEM(Cloud Infrastructure Entitlement Management)は、クラウドインフラにおけるセキュリティリスクを軽減する機能です。「誰が・どのリソースに・どのような権限を持っているか」を管理・制御できます。例えば、過剰な権限や不要なアカウントを検出し、最小権限の原則に基づいたアクセス管理を実現できます。

IaC

IaC(Infrastructure as Code)は、インフラ構成をコードで管理・自動化する手法です。 CNAPPでは、IaCの内容をスキャンし、デプロイ前にセキュリティリスクや設定ミスを検出できます。開発初期の段階で問題を防ぎ、セキュリティレベルを維持できます。

IAM

IAM(Identity and Access Management)は、ユーザーやサービスの認証・アクセス権限管理を実施する仕組みです。 誰がどのリソースにアクセスできるかを制御し、不正アクセスのリスクを最小限に抑えます。

CNAPPを導入するメリット

CNAPPを導入する主なメリットは、下記の三つです。

  • セキュリティ対策を一元管理して対応漏れや設定ミスを減らせる
  • 運用コストを最適化できる
  • クラウド環境のリスクを早期に発見できる

それぞれのメリットを解説します。

セキュリティ対策を一元管理して対応漏れや設定ミスを減らせる

CNAPPは、CSPMやCWPP、IAMなど複数のセキュリティ機能を一つのプラットフォームに統合しています。クラウド環境全体のセキュリティ状況を一元的に把握し、対応漏れや設定ミスなどの人的ミスのリスクを大幅に軽減することが可能です。セキュリティツールを個別に導入・運用するよりも、整合性のあるセキュリティ対策を講じやすくなるのが大きな利点です。

運用コストを最適化できる

CNAPPは必要なセキュリティ機能をまとめて提供するため、ツールの管理・連携にかかる手間を軽減できます。セキュリティ担当者の負担を軽減できるだけでなく、運用コストの最適化にもつながるでしょう。

クラウド環境のリスクを早期に発見できる

CNAPPはリアルタイムでリスクを監視し、脆弱性や不正アクセスの兆候を早期に検知します。IaCスキャン機能でインフラ構成の問題を早期に察知できるため、セキュリティ事故を未然に防ぐことも可能です。また、継続的なセキュリティ評価によって、常に最新状態を維持しながらセキュリティ対策を講じられます。

CNAPPを導入・運用する際のポイント

セキュリティ対策では、迅速かつ正確な対応が求められます。CNAPPを導入・運用する際は、検出されたリスクや脆弱性への対応フローや、インシデント発生時のエスカレーション手順、アラートの運用方針などを事前に整備することが重要です。さらに、セキュリティチームだけでなく、インフラ担当やDevOpsチームとの連携体制を強化することで、より高度なセキュリティ対策を実現できるでしょう。

CNAPPを導入してクラウドセキュリティを強化しよう

今回は、CNAPPの概要や構成要素、メリット、導入する際のポイントについて解説しました。

クラウド活用が進む現代では、設定ミスや権限の過剰付与、ワークロードの脆弱性など、複合的なセキュリティリスクが増えています。これらのリスクに対して個別に対応すると、セキュリティ担当者の負担が増加し、セキュリティ対策の抜け漏れにつながりやすくなります。

CNAPPを導入すれば、セキュリティリスクに対して一元的・継続的に対処することが可能です。セキュリティ運用の効率化にもつながります。自社のセキュリティ対策を強化したいと考えている方は、CNAPPの導入を検討してみてはいかがでしょうか。

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