ホームITリモートワークを促進する「バーチャルオフィス」活用法

IT Insight

リモートワークを促進する「バーチャルオフィス」活用法

レンテックインサイト編集部

リモートワークを促進する「バーチャルオフィス」活用法

コロナ禍」後、リモートワークやリモートワークと出社のハイブリッドな働き方が定着し、従来の物理的なオフィスのあり方を見直す機運が高まりました。そこで注目が集まったのがバーチャルオフィス(仮想オフィス)です。

この記事では、効率的かつ生産的に働くためのツールとしてのバーチャルオフィスについて解説します。自社のコミュニケーションや生産性向上を促進するヒントとして、どのようにして仮想空間が物理的オフィスの代替となり得るのかを探っていきましょう。

バーチャルオフィスとは? サービスとメタバース、二つの視点で解説

バーチャルオフィスとは、物理的なオフィスを持たずにインターネットを通じてオフィス機能を仮想的に利用できるサービスのことを指します。その内容には「サービスとしてのバーチャルオフィス」と「メタバースとしてのバーチャルオフィス」の2種類があり、それぞれ、以下のような意味を持ちます。

サービスとしてのバーチャルオフィス

郵便物の受け取り、電話応対、会議室の利用など、従来のオフィスで提供されるさまざまなサービスをリモートで利用できるサービスで、初期費用を押さえながらオフィス機能や住所を手に入れることができるというメリットがあります。スタートアップ企業や小規模事業者、フリーランサーにとって、コスト削減や効率化を実現する有効な手段とされています。

メタバースとしてのバーチャルオフィス

仮想空間上に作成したアバターを用いて、まるで実際のオフィスのようにコミュニケーションを取ったり、勤怠管理を行ったりすることができるメタバース上のオフィスです。チャットや音声によるやりとりやVRゴーグルを用いてまるで実際に同じ空間に人がいるかのように感じられる状態を作り出し、物理空間のオフィスにかかるコストを抑えながらより自由度の高い協業を実現します。

バーチャルオフィスは多様なニーズに応じた柔軟なビジネス運営を支援し、地理的な制限を超えて事業を拡大しようとする企業にとっても有効なソリューションです。中には、両サービスを活用することで物理的なオフィスを一切持たずに全社員フルリモートで業務が成り立っている企業も存在します。

三つのポイントで見る、バーチャルオフィスのメリット

バーチャルオフィスにはどのようなメリットがあるのか、三つのポイントで見ていきましょう。

コスト削減

バーチャルオフィスを利用することで、物理的なオフィスの賃貸料、設備投資、維持管理費などがカットできます。これにより、特にスタートアップ企業や小規模事業者、フリーランサーが大きな初期投資を削減しながら事業をスタートすることが可能になります。

働く場所が自由に

バーチャルオフィスには地理的な制限を取り払い、どこからでもアクセスすることを可能にする効果があります。これにより、勤務地を限定せず遠方や海外の人材を雇用したりコミュニケーションを取ったりする可能性が開かれるのは大きなメリットです。勤務地の自由な働き方への需要は求職者側からも大きく、採用でのメリットや満足度・生産性の向上にもつながると考えられます。

ビジネスのスピードを加速させる

サービスとしてのバーチャルオフィスを利用することで、オフィスの立ち上げや新規の市場に進出するまでのスピードは速まります。また、併せて郵便転送サービスを利用したり、いわゆる一等地の住所を得たりすることができるのもそのメリットといえるでしょう。ただし、業種や目的によっては物理的なオフィスが不可欠な場合もあるため、その後のビジネスの展開を踏まえて戦略的に利用することをおすすめします。

メタバースとしてのバーチャルオフィスの活用方法

バーチャルオフィスの中でも、ビジネスのスピードを加速させる、住所が得られるなどメリットが分かりやすい「サービスとしてのバーチャルオフィス」に比べ、「メタバースとしてのバーチャルオフィス」の活用イメージは十分に分かりにくいと考える方は多いのではないでしょうか。 そこで、典型的なメタバースとしてのバーチャルオフィスの活用方法を2例ご紹介します。

メタバース上のオフィスでコミュニケーションを促進

アフターコロナで、業界を問わずリモートから出社への回帰の流れが生じました。その要因の筆頭として挙げられるのが「リモートワークではコミュニケーションや指導が不足しやすい」という問題です。仮想のオフィス内でデスクの移動や、チャット・音声での会話が実現することは、その解決につながります。チャットツールやビデオ会議だけでなく、「コミュニケーションの場」を提供するというオフィスの機能をリモート環境で実現するにあたって、メタバースとしてのバーチャルオフィスは効果的と考えられます。

バーチャル会議室でイベントやセミナーを開催

大企業などで顕著に見られるのが、メタバース上で採用イベントや展示会を開催するというバーチャルオフィスの活用法です。場所を問わず気軽に参加できる“場”を整えることで、現実のセミナーとビデオ会議によるウェビナーの中間としての新たな環境を用意できます。また、ともすれば「ゲームみたい」と感じられる仮想空間のイメージを、参加のハードルを下げる手段へと転換できるのもそのメリットといえるでしょう。

バーチャルオフィスの活用では何に注意すべきか

サービス、あるいはメタバースとしてのバーチャルオフィスを活用する上で注意すべきポイントを見ていきましょう。

物理的なオフィスが不可欠、あるいは信頼性につながる場合はある

人材派遣業、古物商、不動産業、建設業など、業種によっては行政への届け出などで物理的なオフィスの住所が不可欠となります。また、実態のあるオフィスの住所があった方が企業としての信頼性やブランディングにつながりやすいのは事実です。サービス・メタバース両方の場合で、バーチャルオフィスは物理的なオフィスと並行して利用できる機能として捉えるのがベターでしょう。

バーチャルオフィスを文化として定着させる工夫が必要

一時の盛り上がった頃と比べて、メタバースという言葉を耳にしなくなったと感じる方も多いはずです。多くの方がデジタルツールに苦手意識があったり、監視されているように感じられたりすれば、結局メタバースとしてのバーチャルオフィスは利用されずに終わってしまうでしょう。役員や旗振り役の社員が積極的にメタバースでのコミュニケーションに携わり、従業員の不安を和らげるような説明の機会や質問窓口を設けることが、文化としてのバーチャルオフィスの定着には欠かせません。

バーチャルオフィスはニーズの大きいリモートワークの実現を、テクノロジーやサービスで補完する

物理的なオフィスだけの時代から、より自由な会社のあり方を実現する時代へ移行するにあたって注目すべき「バーチャルオフィス」についてご紹介しました。

2025年1月20日に公開された『どんな場所で働きたい?求人はあるの?リモートワーク(ハイブリッドワーク・フルリモート)の実態調査』(転職サービスdoda)によると、社会人全体の45.9%がリモートワークができる働き方を希望しています。ニーズに応えながらオフィスの機能をテクノロジーやサービスで補完する手段として、ぜひバーチャルオフィスに注目してみてください。

IT Insightの他記事もご覧ください

Prev

Next