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「ワークステーション」とは? 普通のPCとの違いや導入方法は?

レンテックインサイト編集部

「ワークステーション」とは? ハイスペックPCとの違いや導入方法は?

CADやCAE、映像制作やグラフィックデザインなど、高度な処理能力が必要とされる業務に用いられてきたワークステーション。近年はAIや機械学習、BIMなどの分野でより多くの需要が生まれ、活用可能性が広がってきています。そこで、本記事ではワークステーションを基礎から解説します。

いわゆる普通のPCやハイスペックPCとは何が違うのか? 代表的な用途は? 選定で注意すべきポイントは?

上記のようなポイントを踏まえることで、ワークステーションを活用するための素地を身に付けましょう。

「ワークステーション」とは? ハイスペックPCやハイエンドPCとは何が違う?

ワークステーションとは、組版、科学技術計算、CAD、グラフィックデザイン、事務処理などに特化した業務用の高性能PCのことです。ワークステーションは、高度な計算能力、グラフィックス性能、およびネットワーク機能を備え、科学技術計算、3Dグラフィックス処理、大量のデータを扱うビジネスアプリケーションなど、特定の専門分野で主に活用されてきました。

ワークステーションは、パーソナルコンピュータ(PC)よりも高価であり、一般的にはより高速なプロセッサ、より多くのメモリ、より高性能なグラフィックスカードを搭載していることが特徴です。また、マルチタスク処理や大規模なネットワーク環境での運用に適しており、複数の高度なアプリケーションを同時に実行することが可能です。

ワークステーションといわゆるハイスペックPCやハイエンドPCとの違いは、‟業務利用を前提としているか否か”です。ワークステーションは、科学技術計算、専門的なデザインやエンジニアリング(CAD/CAM)、ビデオ編集やコンテンツ制作、高度なデータ分析など、専門分野向けに最適化されています。一方、ハイエンドPCやハイスペックPCはゲームや一般的なビジネス用途、高度なマルチメディアエンターテイメントなど、より広範な用途を視野に入れます。

技術的には、エラー訂正機能(ECC)メモリ、より多くのCPUコアとスレッド、専門的なGPU(例えばNVIDIA RTXやAMD Radeon Pro)、および大規模なデータセットを扱うための高速ストレージオプションなどがワークステーションを特徴付けることが多く、これらによって高度な処理を信頼性高く実行できる能力が担保されています。

近年は据え置き型のみならず、テレワーク・リモートワークにも対応可能なモバイルワークステーションの市場も伸長しています。

ワークステーションの代表的な用途4パターン

ここで、ワークステーションの具体的な用途について、網羅的に見ていきましょう。

1.工学設計(CAD)・建築設計(BIM)

ワークステーションは、建築やものづくりなどの分野で、コンピュータ支援設計(CAD)ソフトウエアやBIM(Building Information Modeling)を用いた工学・建築設計に広く使用されています。ワークステーションは、複雑な3Dモデルや大規模な図面をスムーズに処理するための高性能CPUと大容量メモリ、高解像度のグラフィックカードを搭載しているため、設計者は細部にわたる修正や分析をリアルタイムで行うことができます。これにより、設計が効率化し、製品開発の時間とコストの節約にもつながります。

2.映像・グラフィック・音楽の制作

映像・音楽の制作においても、ワークステーションが重要な役割を果たしています。これらの分野では、非常に高いデータ処理能力と、複数の高解像度ビデオやオーディオトラックを同時に扱える能力が求められます。ワークステーションは、これらの要求に応えるために、複数の高速プロセッサや専用の音声・映像処理カードを装備しており、クリエイターが創造的な作業を制約なく行えるよう支援します。また、リアルタイムでのエフェクト追加や編集作業も可能にし、プロジェクトの品質と生産性を高めます。

3.シミュレーション(CAE・科学研究・医療用3Dなど)

CAEにより事前にシミュレーションすることで、実験・試作にかかるコストを削減したり、より高度な設計を行ったりすることが当たり前になっています。また、気象予測、分子モデリング、天体物理学といった科学研究や医療の分野でも、ワークステーションが大規模なデータセットの分析や複雑な数値シミュレーションを行うために使用されます。ワークステーションがものづくりや研究を加速させ、環境負荷の低減や科学的発見、技術革新の加速に寄与しています。

4.データ解析・機械学習・AI開発

近年注目を集めるデータ解析や機械学習・AI開発の分野でも、ワークステーションはその強力な計算能力と高速なデータ処理能力により重要な役割を果たします。これらのタスクは大量のデータ処理と複雑な計算を必要とするため、多コアの高性能CPU、大容量のRAM、専用のGPUが搭載されたワークステーションが適しています。近年はAI専用のプロセッサがワークステーションに搭載される例も耳目を集めるようになってきました。また、深層学習やニューラルネットワークのトレーニングでは、GPUの並列処理能力が大きなアドバンテージを提供し、研究開発の効率と速度を大幅に向上させます。

ほかにも、高速性と信頼性が求められる金融トレード、IT開発におけるネットワークシミュレーションなど、さまざまな分野でワークステーションの高度な処理能力が活用されています。

ワークステーションの選定にあたって注意すべきポイントとは?

数十万円~ときに数百万円まで、高価な投資となるワークステーション。導入する際にはどのようなポイントに注意すべきなのでしょうか?

ワークステーションの選定にあたっては、基本的にワークステーションを導入する目的に従ってスペックや価格帯を慎重に吟味する必要があります。例えば3DCADの操作やグラフィックデザインを目的とする場合には、GPUやメモリのスペックには特に気を配るべきです。利用したいソフトウエアの推奨スペックに対して十分な構成を心掛けましょう。また、デザインや設計、シミュレーションにあたっては、ディスプレイのサイズや解像度なども気を配るべきポイントです。一方、AI・機械学習においては、NVIDIAのTensorコアやAI専用プロセッサなどがワークステーションの性能特化につながります。

また、拡張性や冷却性能も実際のワークステーション利用において効果を左右するポイントとなります。モバイルワークステーションを一人一台配布する、リモートデスクトップで使いたい時だけアクセスするなど、利用頻度、予算によっても理想的な利用形態は異なります。

実際の使用感を知り、ベストなスペックを探るにはワークステーションをレンタルで利用してみるのも一つの手です。オリックス・レンテックでは、ご利用目的に最適なワークステーションのレンタルを幅広くサポートしています。

■ワークステーション一覧はこちら
https://catalog.orixrentec.jp/itrental/list.html?category=435

ワークステーションへの投資では、‟目的の特定”が不可欠

ワークステーションとは何かからどのように選定すべきかまで、基礎知識をまとめてご紹介しました。高額なワークステーションへの投資が効果を発揮するかどうかは、目的に合致したスペックの製品を導入できるかに左右されます。それでも残る不安を解消するにあたっては、一度レンタルで利用してみるのも一つの手でしょう。

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