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NTTが事業化した閉域型SaaS「エッジマネジメントサービス」が注目される理由

レンテックインサイト編集部

NTTが事業化した閉域型SaaS「エッジマネジメントサービス」が注目される理由

IoTの活用は、企業に大きなメリットをもたらしてくれる反面、導入や運用に際しては課題も残ることから、絶対的な成果を期待することが難しいという意見もあります。

そのようなIoT活用の問題に対応すべく、NTTは閉域型SaaSである「エッジマネジメントサービス」をリリースし、注目を集めています。

この記事では、IoT活用を促進するNTTのエッジマネジメントサービスについて、サービスの概要や注目の背景を解説します。

NTTの閉域型SaaS「エッジマネジメントサービス」とは

エッジマネジメントサービスはNTTが2023年8月より提供を開始した、NTTPCの閉域通信網を利用し、セキュアな環境でリモートから安全にエッジ、つまりIoTゲートウェイを管理するための運用管理プラットフォームです。

エッジマネジメントサービスはSaaS形式で提供されており、運用にあたってはオンプレミス製品のような導入・管理負担が発生しません。

IoTの管理を効率化するだけでなく、サービスを導入している顧客の運用業務全体の業務の負担を最低限に抑えられるサービスです。

エッジマネジメントサービス登場の背景

エッジマネジメントサービスが登場した背景にあるのが、エッジコンピューティングへの注目です。エッジコンピューティングとは運用デバイスの近くにサーバーを分散して配置するアプローチのことで、IoT活用に伴うシステムの負荷を軽減する上で役に立っています。

エッジコンピューティングは業務のデジタル化やIoT活用が進んでいる製造業などの領域で、特に需要が高まっている取り組みですが、問題なのがエッジコンピューティングそのものの運用管理負担の多さです。

せっかくIoTの活用体制を整備したにもかかわらず、エッジコンピューティングのアプローチが最適化されておらず、本来期待していたような導入効果が得られないケースが懸念されています。

このような問題を解決するために登場したのがNTTのエッジマネジメントサービスで、エッジコンピューティングの運用管理負担の軽減が期待されています。

NTTが事業化した閉域型SaaS「エッジマネジメントサービス」が注目される理由 挿絵

エッジマネジメントサービス導入のメリット

エッジマネジメントサービスの導入によって、企業はリモート管理の実現、閉域通信網による高度なセキュリティ環境の実現、スモールスタートの実現といったメリットを得ることができます。

エッジマネジメントサービスを通じて、ユーザーはIoT機器の管理はもちろんのこと、アプリや各種IoT端末のSIMの接続状況の確認などを遠隔で行えるため、管理者が現地に出向いて逐一確認を行う必要がなくなります。

また、外部に開かれていない閉域通信網を使った通信サービスとなるため、第三者の介入を防ぐことができる高度なセキュリティ環境の実装にも役立ちます。

大手通信会社が提供するサービスでありながら、エッジマネジメントサービスは1IDから気軽に利用を開始できるのも強みです。スケーラブルなIoT環境が、中小企業の高度な通信化を促します。

エッジマネジメントサービスの想定利用シーン

NTTがエッジマネジメントサービスの想定利用シーンとしているのが、エッジデバイスとAIの連携強化です。

例えば駐車場管理サービスを、エッジAIを導入して開発するプロジェクトがあるとします。これまでの業務プロセスに則る場合、エッジAIの開発者はサービス開発と運用エンジニアリングを兼任することが一般的でした。

このような現場にエッジマネジメントサービスを導入することで、運用エンジニアリングを同サービスに任せて効率化し、サービス開発により多くのリソースを割り当てることができるようになります。

このようなエンジニア負担の解消によって、業務効率化と人材不足の解消を進められるのが、エッジマネジメントサービスの強みです。

エッジマネジメントサービスの有効活用でIoT導入を成功に導こう

この記事では、NTTが新たに開発・提供を開始したエッジマネジメントサービスの概要をご紹介しました。IoTやAIの開発・運用を後押しし、企業の業務改革やDXに貢献することが期待できるサービスです。

IoTはただ導入するだけでなく、それを効率よく運用管理するための仕組みづくりも必要です。エッジマネジメントサービスは、そんなIoT活用を促進する重要なサービスとなることが期待されており、多様な領域でこれから活躍することになるでしょう。

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