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ChatGPTのカスタム機能「GPTs」について、使い方のヒントを紹介

レンテックインサイト編集部

ChatGPTのカスタム機能「GPTs」について、使い方のヒントを紹介

2023年11月に、OpenAIが提供する生成AIサービスであるChatGPTがアップデートされ、新機能の「GPTs」が発表されました。GPTsを使うと、ChatGPTの機能をより使いやすくカスタマイズできます。本記事ではGPTsの作成方法や、使い方のヒントを解説します。

GPTsとは

GPTsとは、ユーザーがChatGPTをカスタマイズできる機能のことです。作成したGPTs毎に任意のプロンプトやファイルをあらかじめ設定しておき、それに基づいて応答させるという使い方ができます。この機能は、有料プランであるChatGPT Plus、もしくは企業向けのChatGPT Enterpriseで利用でき、無料版では利用できないためご注意ください。

今回のアップデートによりChatGPT Plusには2023年4月までの最新情報が含まれるようになりました。加えて機能の切り替えなしでDALL・Eの画像生成やウェブブラウジングが可能になるなど、より使いやすくなっています。GPTsでも、これらの機能を持ったカスタムアプリの作成が可能です。

GPTsによるアプリの作成

GPTsでアプリを作成するには、チャットによる会話を通じて自動で作成する形式と、手動で各項目を設定して作成する2通りの方法があります。チャットを使うと初心者でも簡単に作成できますが、詳細な設定をしたい場合は手動での作成をおすすめします。

チャットベースでアプリを作成

OpenAIの公式サイトからGPTsの作成画面を開くと、CreateとConfigureという二つの画面をタブで切り替えられるようになっています。Create画面では、ChatGPT内のGPT Builderと会話をしながらアプリの作成ができます。

基本的な使い方ですが、作成したいアプリの概要を文章で入力すると、それに基づいて必要な機能を持ったアプリを自動的に作成してくれます。隣に表示されるプレビュー画面で作成したアプリの動作をすぐに確認できるため、何度も修正しながら機能を作りこめます。アプリの名前や、画像生成AIで作成したアイコンもGPT Builderが提案してくれますし、気に入らなければ修正を依頼して作り直すこともできます。

手動で項目を設定してアプリを作成

Configure画面ではGPTsの各機能を自分で設定できます。Create画面から作成した場合も、機能の内容はConfigure画面に反映されているので、後から細かい修正も可能です。

GPTsではWebブラウジング、DALL・Eによる画像生成、Code Interpreterによるコード実行などの機能が使えますが、Configure画面で機能のオンオフの設定もできます。また、会話を始める際の文章例の設定が可能で、アプリを使用する際に入力して欲しい文章例を記載しておけます。

ChatGPTのカスタム機能「GPTs」について、使い方のヒントを紹介 挿絵

使い方のヒント

作業内容が明確なものに対しては、カスタムアプリを作成しておくとプロンプトの入力の手間が省けて便利です。アプリが意図した通りに機能するように、さまざまな設定調整しておくとよいでしょう。

GPTsの使いどころ

ChatGPTを使用する際に、毎回同じプロンプトを入力し、同じファイルをアップロードしている方もいるでしょう。同じような作業を繰り返す場合は、その作業専用のアプリを作成しておくと便利です。

カスタムアプリを作っておけば、プロンプトの入力やファイルのアップロードを毎回行う手間が省けます。また、ChatGPTは会話中に以前書きこんだ内容を忘れてしまう問題がありますが、アプリ内で設定しておくと忘れにくくなります。ただし絶対忘れなくなるわけではないため、重要な内容は再度教えることも必要です。

アプリの作成について

アプリを作成する際は、まずはCreate画面からチャットベースで進めるのが便利です。ただし、チャットで修正の指示を出した際に、修正前の誤った内容がアプリの設定に残ってしまう場合があります。Create画面で指示した内容は、Configure画面のInstructionsの文章に反映されているため、確認しておくとよいでしょう。

ある程度Create画面で作成したら、Configure画面のInstructionsの文章が期待する機能の説明になっているか確認し、必要に応じて修正することをおすすめします。実施したい機能が明確であるなら、最初からInstructionsの文章を直接入力するのが早いです。

文章生成AIは回答を確率的に出力するため、アプリの応答結果にはばらつきが生じます。Instructionsの文章が具体的になるよう修正するほか、ウェブブラウジングや画像生成、コード生成の機能のうち不要なものはオフにすることでも、期待する応答を返しやすくなります。

アプリの共有について

作成したアプリは、有料プラン加入者同士ならページのリンクを公開することで共有できます。また、アプリを全体公開できるGPT Storeも開始しました。 アプリを公開すると、設定したプロンプトやアップロードしたファイルの情報が漏洩する可能性があるためご注意ください。また、作成者が想定している使い方が分かるよう、Configure画面の設定で会話の文章例を適切なものに設定することをおすすめします。

GPTsで生成AIがより使いやすくなる

新たに搭載されたGPTsを利用すると、自分の用途に合わせてカスタマイズした生成AIアプリが実現できます。これまでChatGPTを業務で使用していた方は、アプリ化することでより使いやすくなるでしょう。

チャットベースでアプリを自動的に作成することもできますが、プロンプトを自分で書き直したり、参考情報となるファイルをアップロードしたりすると、より精度の高い応答が可能になります。しかしアプリを全体公開する際は、機密情報が外に漏れないよう十分に注意しましょう。

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