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iPaaS導入はなぜ重要なのか?SaaSなどとの違いや役割を解説

レンテックインサイト編集部

本記事では、iPaaSの役割について解説しながら、ほかのクラウドサービスとの違いや、導入のメリットをご紹介します。

企業のDXは日本国内の喫緊の課題となっていますが、中でも注目を集めているのが社内システムのオンプレミスからクラウドへの移行です。クラウド移行は利点の多い取り組みですが、iPaaSを活用することで、その効果をより高くすることもできます。

iPaaSとは

iPaaSはIntegration Platform as a Serviceの略称で、クラウドサービスの一種です。複数のシステムを活用する際、iPaaS上でシステムを連携したり、データ連携を促したりすることで、企業の業務効率化を支援します。

データ活用はDXにおいて重要な意味を持ちますが、iPaaSはそのデータ活用をより高いレベルにするのには欠かせないサービスです。

IaaS・PaaS・SaaSとの違い

クラウドサービスには大きく分けて、IaaS、PaaS、SaaSという三つの種類が存在します。iPaaSはこれらのクラウドサービスとは異なる役割を果たします。

まずIaaSはInfrastructure as a Serviceの略称で、ハードウエアの仮想化を実現するクラウドサービスです。PaaSはPlatform as a Serviceの略称で、ミドルウエアのクラウド化を促進するサービスです。またSaaSはSoftware as a Serviceの略称で、アプリケーションをクラウドで運用できるものです。

iPaaSはPaaSから派生したサービスではありますが、その役割は上記三つのサービスを統合し、運用できる仕組みを実現するというものです。そのため、複数のクラウドサービスを導入する上で大きな役割を果たすサービスといえます。

成長するiPaaS市場

iPaaSの導入企業は近年増加傾向にあり、その市場も拡大しています。

デロイト トーマツ ミック経済研究所の調査結果によると、2022年度におけるiPaaSの売上高は、2021年度と比べて36.1%増の66億1000万円となる見込みが立っており、その需要の高まりがうかがえます。今後のDX推進に伴い、ますます導入企業は増えていくでしょう。

iPaaS導入のメリット

iPaaSの導入を多くの企業が進めている理由としては、社内システムをクラウドで統合し、簡素に管理できることが挙げられます。社内システムをシンプルにしておくことで、拡張負担や維持管理負担を軽減したり、復旧スピードを改善したりできるなど、多くのメリットが得られるでしょう。

システムを別個に管理することは、業務上の負担増加につながるため、クラウド導入による効率化の恩恵が半減してしまいます。iPaaS導入は、そんなクラウドサービスの負担を最小限に抑え、クラウドサービスの導入効果を最大限活かせるのが強みです。

国内におけるiPaaS導入の事例

iPaaS導入の事例は国内でも数多く登場していますが、代表的なケースとしては三菱地所ハウスネットが挙げられます。同社では国産のiPaaSを導入することで、データ連携基盤を内製化することに成功しました。

紙書類の電子化によるペーパーレス推進はもちろんのこと、業務の属人化の解消や、業務工数を20%削減することに成功するなど、多くの成果を収めています。

また、業務上のデータの可視化や将来導入予定の最新システムとの互換性も確保するなど、さらなるハイテク業務の実現、およびシステムの拡張性も得られ、長期的に導入成果が期待できる点も注目です。

iPaaSの導入で高度なクラウドシステムを構築しよう

この記事では、iPaaSの役割や導入のメリットについて解説しました。DXに伴うシステムの刷新を検討している場合、iPaaSの導入は非常に効果的です。導入後すぐシステム連携の恩恵を得られるのはもちろん、加速するテクノロジーの進化にキャッチアップする上で、iPaaSによるプラットフォームの改善は重要な意味を持ちます。

中長期的なハイテク活用を検討している場合、iPaaS導入を前提としたDXも視野に入れると良いでしょう。

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