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ITを活用した製造業のコミュニケーション促進方法

レンテックインサイト編集部

新型コロナウイルスの世界的流行を受けて、製造業でも一部リモートワークが導入される例が見られます。『令和3年版情報通信白書』|出典:総務省 によると、2020年11月の製造業のテレワーク実施率は27.2%でした。そんな中で生まれたのがコミュニケーションの課題です。 本記事では、現代の製造業がITツールを駆使しつつコミュニケーションを促進する方法についてご紹介します。

本記事では、現代の製造業がITツールを駆使しつつコミュニケーションを促進する方法についてご紹介します。

これからの製造業ではコミュニケーションを促進する工夫が重要

製造業でリモートワークが導入されやすいのは総務・経理や営業、設計、管理などいわゆる生産以外の部門です。また、遠隔での見守りや保守などにも一部導入が進んできています。

リモートワークの導入により、まず懸念されるのが部門間の分断が生じるのではないかという部分ではないでしょうか。「現場の微妙な状況の把握や、一体感は働く場所を共有しなければ失われてしまうのでは?」という感覚は誰しも少なからず持っているものと思われます。

また、社外の企業やステークホルダーとのコミュニケーションに課題を感じる企業も少なくないようです。社内以上に双方の事情が異なる社外とのやり取りでは、ルールや設備の違いといった制約を踏まえてベストな形を探る必要があります。実物を直接見られない・触れない中、資料だけでどれだけコミュニケーションを取れるかが問われるでしょう。

またもちろん、上司・部下や同僚間のコミュニケーションにも工夫が必要です。「以前なら顔を見れば分かった社員の微妙な変化が伝わりにくくなった」などと、ため息をもらす管理職の方々も少なくありません。

また、コロナ禍という要素を除外しても、国内各エリアや国外に拠点を持つことも多い製造業にとって、コミュニケーションは工夫すべき課題であり続けてきました。

部門間、オンライン商談、上司・部下……さまざまなパターンで考えるITによるコミュニケーション促進方法

それでは、製造業でよくあるコミュニケーションの課題を解決するITソリューションについて見ていきましょう。

まずは、部門間の分断──サイロ化の課題です。ここで解決策として真っ先に挙げられるのはグループウエアの導入です。グループウエアとは、掲示板やチャット、カレンダーなどで構成されたグループ間のコミュニケーションを円滑化するソフトウエアのこと。すでに導入済みという企業も多いITシステムですが、オンラインコミュニケーションツールにおいてはいまだにメールの利用率が高く、導入に二の足を踏む企業も、特に少人数の場合には少なくありません。グループウエアはクラウドで提供されるのが一般的であり、顧客情報の管理やファイル共有なども同一のプラットフォームで行えるため、業務効率促進にもつながるはずです。まだ中小企業だから、メールで用が足りているから……、とためらっているならばまずは導入を一考してみる価値があるかもしれません。

社外とのコミュニケーションにおいて、ビデオ通話によるやり取りが大幅に拡大したのがこの数年の変化でしょう。オンライン展示会も、2021年には業界特化型のものも含め多く開催されました。オンラインには製品を手に取ってみることができないというデメリットの代わりに、これまで得られなかった顧客データが取得しやすくなるというメリットもあります。また、ウェブ上からアクセスされる機会が増えたことで、自社ホームページやオウンドメディアの強化やリニューアルに取り組むものづくり企業も増えました。

上司・部下間の密接なコミュニケーションにおいては1on1ミーティングの機会を設ける、チャットでの業務外の雑談も含めたコミュニケーションを意図的に増やすなど、グループウエアの導入とともに、現場で工夫している例が多いようです。加えて、専用の業務報告システムや日報作成ツールでコミュニケーションを支援する企業も存在します。

離れた拠点間のコミュニケーションでは、「データ」でつながることがカギとなります。生産管理システムなどで異なる拠点の生産状況を見える化し、リアルタイムに内容を共有することが、コミュニケーションの下地を作ってくれるからです。

コミュニケーションの促進でツールの導入以上に重要な“目的”という視点

ここまでITツールの導入という観点で製造業のコミュニケーション促進について語ってきました。しかし、「上司・部下のコミュニケーション」に関するパートでご紹介したように、意思疎通の重要性を一人一人が認識し、現場レベルでの工夫を行うことがITツールの導入以上にコミュニケーションの促進では重要です。

コミュニケーション促進の施策を実施するにあたって重要なのが“どんなコミュニケーションが目的なのか”という視点です。例えば社内SNSやチャットで社内の一体感を醸成したい場合、新ツールに抵抗感や警戒心を抱く社員もいる中で、リーダーが積極的に活用し、社内に定着させることが求められます。発信内容は雑談レベルでもかまいません。まずは、新ツールでコミュニケーションを取ることへのハードルを下げることが大切です。

一方、社外とのコミュニケーションでは“対面に比べて伝えられる情報量が少なくなる”というマイナス面をどのようにカバーし、オンラインのメリットを発揮できるかに注力する事が重要です。言葉以外で伝えられる情報が少ないからこそ、オンライン商談用のカメラの画質や照明、位置など見落としがちな部分にこだわりましょう。資料もビジュアルメインで文字を大きくするなど、オンラインフレンドリーにする工夫が印象を大きく左右します。

音声、文字、映像、データ……コミュニケーションの形はさまざま

新型コロナウイルスの世界的流行がはじまってから3年近く経ち、リモートワークが普及してきたからこそ押さえておきたいITによる製造業のコミュニケーション促進方法についてご紹介してまいりました。
コミュニケーションは音声だけでなく、文字や映像、データなどさまざまな形で行われる情報のやり取りです。だからこそ、既存のやり方に囚われず、「目的」に合致した手法を試してみることをおすすめします。

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