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足元からの製造業DXに大きく貢献する「ノーコード・ローコード」とは?

レンテックインサイト編集部

自社でもDXを進めたいけれど、「IT人材が不足している…」このような悩みを抱えている方は少なくないでしょう。
DXとはすなわち、企業の課題をデジタルの力によって解決することです。その規模間は必ずしも大きくあるべきではなく、簡単なシステムの導入で小規模なDXが成功することもあります。
そんな足下からのDXに取り組むうえで強い味方となるのが「ノーコード・ローコード」。最近では、耳にしたことがあるという方も増えてきました。
本記事では、ノーコード・ローコードがなぜ製造業DXに貢献するのか、そのメリットやサービスの事例についてご紹介します。

ノーコード・ローコードとは?

ノーコード・ローコードとは“プログラミング言語を使わず、業務システムやサービスを開発する手法”です。ノーコードはその名の通り全くコードを使いません。一方、ローコードはノーコードとプログラミング言語を併用してシステムを開発することを指します。

では一体、プログラミング言語を使わずにどうやってシステムを開発するのかというと、画面上でドラッグ&ドロップをしたりボタンをクリックしてデザインを変えたりするものが主流です。すなわち、一般的なPC操作と変わりない手順で、“システム開発”に踏み出せることがノーコードの魅力といえます。

近年はノーコード・ローコードがブームとなり、関連サービスが多くリリースされています。それとともに各業界で実際に利用されるケースも増えてきました。
それは製造業界も例外ではなく。ローコードツールを開発する株式会社BlumeMemeの調査によると、ソフトウェア・情報サービス業界で情報システム部門に属するシステム開発者の16.2%が、今後製造業界でクラウド技術やノーコード・ローコードが積極的に使われていくと回答しています。これはソフトウェア/情報通信業、サービス業に次ぐ割合であり、最も多い回答が「業界は関係ない(39.6%)」であったことを鑑みると、ノーコード・ローコードが製造業界でもブームとなる可能性は高いと考えられます。

参考:【クラウド技術やローコード/ノーコード開発ツールの普及・発展に対する意識調査】情報システム部門の64.9%が、クラウド技術やローコード/ノーコード開発ツールの普及・発展を実感┃PRTIMES

製造業ノーコード活用事例

「製造業でノーコードが普及していくと言われても、具体的に何に使えばいいのかわからない」という方もいらっしゃるでしょう。そこで、製造業で参考にしたいノーコード・ローコードの活用事例をいくつかご紹介します。

棚卸し管理アプリを数時間・月2万円で作成
在庫確認のために時間と労力をかけて行われる棚卸し。京セラ株式会社は新入社員の提案によりノーコードツールを使い、それまで紙を使っていた作業をスマホアプリで代替可能にしたといいます。それによってもたらされた変化は以下の通り。

  • ペーパーレス化
  • データのリアルタイム共有
  • 棚卸リスト印刷・管理の手間の削減
  • 自動計算によるチェックの簡略化

アプリ作成にかかった手間は数時間、ノーコードツールのコストは月額2万円とのこと。業務を知り尽くした現場の社員だからこそ、必要なシステムを短時間で作成することができます。またこうして成功体験を積むことで全社的なDXへの意識も高まります。実際京セラでは社員から異常報告など別アプリのアイディアが続々あがりはじめたとのこと。まさにノーコードで足元からDXを実現した好例です。

品質管理や混雑度分析用AIモデルをプログラミングなしで構築
難易度が高そうに思えるデータ分析やAIの開発にもノーコードは用いられます。大日本印刷株式会社(DNP)はノーコードサービス「Learning Center」をAI Inside株式会社と共同開発し、データ分析人材の不足する企業のAIモデル開発を支援することを発表しました。同社より、良品・不良品の画像データを学習したAIによるICカード出荷時のホログラム外観検査用AIやエレベーター前の混雑度分析用AIなどの開発事例が発表されています。

DX分野においてトレンド化していることもあり、AI・データ活用にまつわるノーコード・ローコードツールの開発は各所で進められています。「AIで解決できそうな課題があるが、技術がない……」と諦める必要はもはや払拭されつつあるのです。

製造業で役立つノーコードサービス紹介

ここまで記事を読んで早速ノーコードツールを触ってみたい、あるいは製造業に適したノーコードツールを知りたいと考えた方に向けて、いくつかノーコードツールをご紹介します。

Glide

Googleスプレッドシートからファイルを読み込んで簡単にアプリをつくることができる無料ノーコードツールです。ExcelはGoogleスプレッドシートに変換することができるため、これまでExcelを使っていた管理表やリストを数時間でアプリ化することも可能です。

リンク:https://www.saj.or.jp/activity/support/sample/byod.html

Adalo

ドラッグ&ドロップでコンポーネントと呼ばれるパーツを組み合わせることでアプリを開発できるツールです。Glideよりもやや複雑に思われるかもしれませんが、その分柔軟性が高く、デザインや挙動などを自由に決めることが可能です。こちらもGlideと同じく基本無料で利用できます。

リンク:https://www.adalo.com/

Platio

前述の京セラの事例で用いられたノーコードツールです。有料ではあるものの、最初から国内での業務利用を想定して作られており、業界別に豊富なテンプレートが用意されている点が魅力といえます(製造業向けテンプレートはコチラ

リンク:https://plat.io/ja/

Node-RED

電子工作などの用途で良く用いられるオープンソースのノーコードツールです。やや導入や操作がほかのノーコードツールに比べて難しく感じられるかもしれませんが、センサー、raspberry Pieと組み合わせたIoTツールの構築など、幅広い可能性が無料で開かれるというメリットがあります。

リンク:https://nodered.jp/about/

小さな成功体験が社内DX促進の起爆剤となることも

IT人材の不足は多くの会社で悩みの種となっています。これではDXはまだ遠い……と嘆く前に考えていただきたいのがノーコード・ローコードによって社内に変化をもたらすことです。例え数時間で作った簡単なサービスでも社内のオペレーションを大きく効率化し、ボトムアップ型のDXを活発化する起爆剤となる可能性もあります。
ぜひ、本記事でご紹介した無料ツールにまずは触れてみてください。

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