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中小企業が3Dプリンターを導入する上で知っておくべきポイント

レンテックインサイト編集部

中小企業が3Dプリンターを導入する上で知っておくべきポイント

この記事では、中小企業が3Dプリンターを導入する上で知っておきたいポイントを解説します。

3Dプリンターは未だハイテクとして認識され、身近な技術にはなっていないのが現状ですが、大企業では徐々に導入が進み、実際の現場で成果をあげつつあります。ただ、その活用事例についてはまだ限定的であり、中小企業での導入ケースなどは大企業のそれよりもさらに限られます。

ただ、3Dプリンターの導入メリットは中小企業にとっても無視できないものであり、工夫次第で小さい負担で導入も可能です。

3Dプリンター導入のメリット

3Dプリンターの導入は、主に以下のメリットを企業にもたらします。

  • 生産性向上
  • 品質の安定化・向上
  • 高度な製造の実現

高度な立体構造物の生成を自動化できる3Dプリンターによって、従来よりも生産スピードを加速できるのはもちろん、自動生成のため品質の安定化と向上が期待できます。

従来の工法では実現が難しい、曲線を交えたような複雑な構造物の生成にも、3Dプリンターは対応可能です。職人の手を借りなくとも、クリエイティブなアイデアをすぐに形にできます。

また、業務を3Dプリンターに任せることで上記のようなメリットを、従来よりも少ない人数で実現することができます。結果的に少数精鋭で収益性の高い、次世代型の組織へのアップデートを実現する道も開ける、魅力的な選択肢です。

中小企業が3Dプリンターを導入する上で心がけたいこと

上記のようなメリットを最大限享受するためにも、中小企業が3Dプリンターを導入する上では下記の課題に取り組む必要があります。

  • 3Dプリンター運用の責任者や部門の確立
  • 3Dプリンターの運用目標の設定
  • 自社に最適な運用方法の確立
  • 3Dプリンターを扱える人材の確保・育成

3Dプリンター運用の責任者や部門の確立

まず必要なのが、3Dプリンター運用に際しての調査や社内調整を担える責任者や、専門部門の確立です。環境整備をめぐる社内の意見をまとめ上げ、反発にも対応できるような責任者の配置によって、円滑な3Dプリンター導入を進められるでしょう。

3Dプリンターの運用目標の設定

責任者を確立できた後は、3Dプリンターを導入して、具体的に自社でどんなゴールを目指すのか、という運用目標を設定する必要があります。

3Dプリンター導入は費用のかかる取り組みであるため、社内を説得するためにはそれが企業にとって利益をもたらすものでなければなりません。

投資分を回収するためにも、責任者を中心に綿密な目標を立てて、そのゴールを達成するためのプロセスを描くことが、無駄のない運用を実現する上では大切です。

自社に最適な運用方法の確立

3Dプリンターをどう活用するべきかは、導入企業の技術力や運用目的、人材のスキルによって異なります。

どんな業務を3Dプリンターに任せるのか、従来の製造手法と3Dプリンターのどちらがその業務を実施するにあたってベターなのかを検討するプロセスは非常に大切です。

収益目標を踏まえながら、ベストな使い方を試行錯誤し確立していきましょう。

3Dプリンターを扱える人材の確保・育成

3Dプリンターの運用環境の整備と同時に、3Dプリンターを扱える人材の確保や内部での育成も必要です。

3Dプリンターを効果的に活用するためには、従来の工法とは異なるノウハウが必要になります。

最新技術をこれまで培ってきた業務プロセスへうまく融合させながら、既存社員を正しく育成できるかが重要です。

中小企業が3Dプリンターを導入する上で知っておくべきポイント 挿絵

3Dプリンター導入に役立つ「ものづくり補助金」について

3Dプリンター導入には費用がかかりますが、政府が支援する「ものづくり補助金」を活用することで、負担を軽減することができます。

中小企業や特定事業者に向けて支援が行われている「ものづくり補助金」は、場合によっては数千万円の補助を受けられるため、積極的に活用したい制度です。

補助要件や補助対象の条件は限られているものの、3Dプリンター導入前に自社で適用できるかどうか、確認しておいて損はありません。公式サイトを参照し、利用を検討しましょう。

3Dプリンターの導入で企業に飛躍的な成長をもたらそう

この記事では中小企業が3Dプリンターを導入する上で知っておきたいポイントについて解説しました。

3Dプリンターの導入は、従来型の製造プロセスから脱却し、高度な生産能力や新たな技術力を獲得するきっかけとなります。ただ、導入にあたっては企業側での準備や運用に向けた試行錯誤も必要となるため、時間をかけて丁寧に導入を進める必要もあります。

政府が支援する「ものづくり補助金」なども活用しながら、負担の少ない導入を実現しましょう。

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